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安房小湊〈鯛の浦〉~ 鵜原理想郷へ

8月某日、安房小湊〈鯛の浦〉~ 鵜原理想郷へ、ハイキングに行って行きました!

〈JR外房線の安房小湊駅〉 こぢんまりとした駅舎が、どこか懐かしい雰囲気を醸し出しています。 沿いの町を歩くこの日は、風がとても強く、潮の香りとともに吹きつける海風が印象的で、誕生寺までは徒歩約10分。 風に帽子を押さえながら、歩き始めます。

〈内浦海岸〉 駅を出て右手に進むと、潮風が一層強くなり、髪が舞い上がるほど。 道沿いには民宿やお土産屋さんが並び、風に揺れるのぼり旗が旅情を誘います。

〈風強く、波白く〉

〈大本山 誕生寺〉 ゆるやかな坂を登っていくと、誕生寺の立派な山門が見えてきます。日蓮聖人の生誕地として知られるこの寺は、歴史と格式を感じさる佇まいです。

〈荘厳な雰囲気〉 境内は広く、手入れの行き届いた庭園や、荘厳な本堂が印象的です。

〈小佛山(しょうぶつざん)〉 「小佛山」は誕生寺の山号で、寺院の格を示す大切な名前。 日蓮聖人の生誕地として知られる誕生寺にふさわしい、厳かで美しい響きです。

〈山門の様式は『薬医門』〉 正徳6年(1716年)に建立された三間薬医門で、切妻造・本瓦葺の構造を持ち、国の重要文化財に指定されています。

〈床に展示された鬼瓦〉 間近で見る鬼瓦は、想像以上に大きく、重厚感たっぷり。 力強い造形が、魔除けとしての役割を強く感じさせます。 屋根の上では遠くからしか見られないその表情も、こうして足元でじっくり観察できるのは貴重な体験でした。

〈鬼瓦に込められた祈り〉 鬼瓦は、建物を守る魔除けの意味を持つとされ、誕生寺のような歴史ある寺院では特に存在感がありますね。

〈鯛の浦遊歩道〉 誕生寺の裏手から伸びる鯛の浦遊歩道へ。 この日は風が強く、波も少し荒め。遊歩道を歩くと、潮の香りとともに風が吹き抜け、まるで自然と対話しているような感覚に。 帽子が飛ばされそうになりながらも、海沿いの絶景に心が洗われます。

〈小弁天島〉 遊歩道の先に見えてくるのが「小弁天島」。 強風の中、海に浮かぶその姿は神秘的で、祠が静かに佇んでいました。

〈隧道を抜けて〉

〈歴史の道「伊南房州通往還」〉 次に向かったのは「伊南房州通往還」。かつて江戸と南房総を結んだ古道で、今もその一部が遊歩道として整備され、歴史散策が楽しめるルートです。

〈「ドルフィン」で名物・勝浦タンタン麺ランチ〉 行川アイランド駅へを越えて、外房黒潮ラインを進み、興津海浜公園へ。 興津海浜公園で海を眺めてひと休みした後、向かったのはJR興津駅前。 お腹が空いたので、地元の名物「勝浦タンタン麺」を味わうことにしました! 真っ赤なスープに、炒めた玉ねぎとひき肉がたっぷり乗っていて、見た目からして食欲をそそります。 中辛でもなかなかの辛さです!

〈上総興津〉 勝浦タンタン麺でお腹を満たした後は、JR上総興津駅から電車に乗って、次の目的地「鵜原駅」へ向かいます。

〈外房線〉 外房線のこの区間は、海沿いを走るローカル線らしいのどかな雰囲気が魅力。

〈鵜原〉 鵜原駅(うばらえき)は、千葉県勝浦市鵜原に位置するJR東日本の外房線の駅で、海と山に囲まれた静かな地域にあります。

〈鵜原駅から静かな浜辺へ〉 しばらく歩くと、視界が開け、海の気配ととも鳥居が見えてきました。 海岸の入り口に立つその鳥居は、まるで海の神域への門のよう。 風に吹かれながら鳥居をくぐると、目の前には広々とした鵜原海岸が広がっていました。

〈風と波に包まれるひととき〉 思い切って海で泳いでみました。 風はまだ強く、波も少し高めでしたが、水は澄んでいて、体から伝わる冷たさが心地よく感じられます。 風に吹かれながら、波と戯れる時間は、旅の中でも特に印象深い瞬間でした。

海から上がり、濡れた髪をタオルで拭きながら、鵜原理想郷へのハイキングを始める。

〈黄昏の丘〉 リアス式海岸の断崖と紺碧の太平洋が一望でき、まさに“理想郷”の名にふさわしい絶景が広がります。 黄昏の丘の名の通り、夕方には空が茜色に染まり、海面が金色に輝きます。

〈鵜原海岸〉

〈白鳳岬〉 断崖の造形美。 潮風に浸食された岩肌が複雑な形を成し、自然の力強さと繊細さが同居する景観です。

〈手弱女平(たおやめだいら)〉 植物と地層のコントラスト。 岬の先端まで茂る海岸性植物と、露出した地層が織りなす色彩の対比が美しく、季節によって花々も彩りを添えます。

〈幸せの鐘〉 青空の下、潮風に吹かれながら鐘を鳴らすと、澄んだ音が海に向かって広がっていく。 鐘のそばには「願いを込めて鳴らしてください」と書かれた小さな看板もありました。

〈地層の造形美〉 潮風に浸食された岩肌が複雑な模様を描き、自然の力が作り出した造形美が、足元に広がります。

〈食事処 なかむら〉 理想郷を歩き終え、電車で安房小湊駅へ戻る頃には、ちょうど夕暮れ。 お腹もすっかり空いていたので、地元で評判の食事処「なかむら」へ。

〈房総の漁師料理「なめろう丼」〉 アジやイワシなどの青魚を味噌、ネギ、生姜、大葉と一緒に叩いてペースト状にした「なめろう」が、酢飯の上にたっぷりと乗っている。 見た目は素朴ながら、ひと口食べるとその旨みに驚く。味噌のコクと薬味の香りが魚の風味を引き立て、口の中でとろけるような食感が広がる。 楽しい会話と美味しい食事とお酒。 素敵な夕食となりました! 今日は沢山歩いて疲れたので、早目の就寝としましょう! おやすみなさい。

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2日目

翌朝、私は鵜原を後にし、鯛の浦へと向かった。前日の断崖と海の記憶がまだ胸に残る中、今日の目的は、海に生きる神秘。鯛の群れに出会うこと。 この海には、語り継がれる伝説があります。
貞応元年(1222年)、日蓮聖人が小湊の地に誕生したその瞬間、庭先から清水が湧き、浜辺には蓮華の花が咲き誇り、そして海面には無数の真鯛が群れをなして現れたといいます。
この「三奇瑞(さんきずい)」と呼ばれる不思議な出来事は、今も地元の人々の信仰と誇りとして息づいている。鯛の浦に群れる鯛は、日蓮聖人の化身とされ、漁を禁じて守られてきました。

〈たい神輿〉 港に着くと、まず目に飛び込んできたのは、展示されていた「たい神輿」。その姿は、まるで海の神を讃える祭礼の象徴のようで、金色に輝く鯛の彫刻が堂々と神輿の上に鎮座していた。

〈鯛の浦遊覧船〉 遊覧船に乗り込む。 船頭さんの案内が始まり、鯛の浦にまつわる伝説が語られます。日蓮聖人の誕生とともに現れた鯛たちは、今もこの海に群れをなし、禁漁のまま守られているという。

〈鯛・神秘体験〉 船頭さんが立ち上がり、手にした小さなバケツから餌をひとすくい。 その瞬間——水面がざわめいた。
どこからともなく、真鯛の群れが現れ、船の周囲に集まってきた。

〈風に吹かれて〉 海と信仰と人の営みが、静かに交差する場所——それが鯛の浦なのだと、鯛の群れを見つめながら深く感じた。

鯛の浦の海で真鯛の群れと出会い、心が静かに満たされたあと、私は車に乗り込んだ。次なる目的地は、『勝浦海中公園水族館』。 鯛の浦からは海沿いの道を走ること約20分。 窓の外には、太平洋の青が途切れることなく続いている。

〈はこふぐのモニュメント〉 海中公園入口では、はこふぐのもモニュメントが出迎えてくれます。 つぶらな瞳、口元はほんのり笑っているようで、まるで「ようこそ、海の世界へ」と語りかけてくるようだった。

〈海中展望台までの桟橋〉 海に突き出したその桟橋は、まるで海の世界への入口のよう

〈リアス式海岸〉 桟橋からは、切り立った断崖が連なり、海に向かって突き出す地形が一望できます。

〈海中展望塔〉 階段を降り切ると、そこは海中展望塔の最下層。 円形の部屋の壁には、丸い窓がいくつも並び、そこから実際の海の中を覗くことができる。 窓の向こうには、勝浦の海が広がっていた。

〈海中窓から〉 海中が淡い青に染まる。岩場の隙間から、小さな魚たちが姿を現し、群れをなして泳いでいく。

海中展望塔で静かな海の底を覗いたあと、足をのばし「海の博物館」へと向かった。 勝浦の海を五感で味わった後は、今度はその海を“知る”時間。 潮風に吹かれながら、博物館の入口へと足を踏み入れる。

〈ツチクジラの骨格標本〉 展示室の奥へと進んでいくと、ふいに空間が広がり、そこに現れたのは——巨大なクジラの骨格標本だった。この骨はツチクジラのもので、かつて房総沖にも多くの群れが回遊していたという。今ではその姿を見ることは稀になったが、こうして骨となっても、海の記憶を語り続けている。

 

〈ピンクのイセエビ〉 TVでも放映された変わった色をしたイセエビ

〈こちらは、ブルーメタリック〉

〈エチゼンクラゲの標本〉 傘の直径最大2m、重量150kgにもなる大型クラゲの標本もあり、近年の海洋環境の変化を感じさせます。 近年は、黒潮や親潮の影響で太平洋側に南下し、千葉県沖まで達するケースも報告されています。

〈白里海岸〉 勝浦海中公園を後にし、海の博物館でクジラの骨に見送られた私は、車で北へと向かった。 目的地は、九十九里浜の南端に位置する白里海岸。 リアス式の断崖が続いた外房の風景は、次第に広々とした砂浜へと変わっていく。 どこまでも続くこの海岸は、九十九里浜の中でも比較的静かな場所。 しばらく波打ち際を歩き、旅の記憶をひとつひとつ思い返していた。

〈ごちそう中華OKIYAMA〉 旅の締めくくりにふさわしい、心も体も温まる一皿を求めて、私はその暖簾をくぐった。 特製麻婆豆腐とビールで乾杯! 辛さの中に深いコクがあり、ひと口ごとに旅の疲れがほどけていくようで、とても美味しいね!

車に乗り込み、エンジンをかける。 旅の記憶が、まるで映画のエンドロールのように、心の中をゆっくりと流れていった。 こうして、海と伝説と食に満ちた房総の旅は幕を閉じました。 けれど、あの鯛の群れのように、記憶の中でこの旅は、きっと何度も泳ぎ出すことでしょう!

皆さんご苦労様でした! また、楽しい旅に出かけましょう!